幸せ

今の私はうまくいっていない。
どれほどうまくいかないかというと、
彼氏と円満に別れたと思いきやLINEで既読スルーされ、サークルでは懸命に勧誘活動をしたにもかかわらず避難の声を浴びせられ耐えきれなくなり退部し、仲良くしてた友人に仲間外れにされ、尊敬していた先輩には実は私のことが苦手だったとカミングアウトされたり、たくさん遊んでくれていた先輩には私が嫌いだと言われ、次回から授業一緒に受けようと約束したのにその人が友人2人と3人がけの席に和やかな雰囲気で着席するのを目撃し、ゼミでは陽キャな同期たちとうまく馴染めず出だしで重大な遅れをとり、勧誘勧誘をした新入生からは舐められ、大学での唯一の居場所にしようとしている学生アルバイトでは、担当の人からダメ出しの嵐、さらにアルバイト先に勧誘活動で私に無礼な態度で関わってきた新入生がこの度入ってくるというくらいだ。

そういえば、階段を下っていたらゴミが降ってきたし、授業で前の人がうるさい上にすごく強いスパイシーな香水をつけていて胃がムカムカして嗚咽するほど気持ち悪い気分になったし、チャリをこいでいたら唇に虫がついたし、頭に桜の額の部分が刺さったし、もうひとつのアルバイトの個別塾で寝てばかりの子だったり、毎度私に対してだけ起こり口調で聞く耳を持たない子だったりで教え甲斐のない子に何回もつかされたりもした。

全てここ1ヶ月足らずで一気に起こった出来事のため、信号が赤になったことや、電車が5分遅延したことでさえ、ついてないなぁってすぐ不幸ポイントを加算してしまう。

生まれて初めて、胃が痛くなって、気持ち悪くなり、食べていないのに首までパンパンに詰まった気分になり、胃酸を嘔吐するというストレスの典型的な症状も体験した。

『それを越える体験をしてきた人は数えきれないほどいるだろうし、今はそういう時期だからしょうがない』と言ってくる人もいるだろうが、19年間というそれなりの年月を経て私は今初めてこのような人生史上最大の積み重なる不幸体験をしたのであって、その事象に心と体が動かされているのは誰でもない私であるのだから、その苦悩や沸き起こる感情は他人ではなく今の私にしか持ち合わせていないし、19年間生きてきて不幸な時期というものに今まで出会ったことがないため、この現象が時期的なものかどうかを判断することができない。
よってその解釈は私にとっての有効性をもたない。


まぁそれでもなんとか今を生きている訳だが、はっきりいって今の自分は生きている心地がしない。

独りじゃないと思えるからこそ一人の時間が有意義に過ごせるタイプの私は、一人の時間が十分に確保されていても、それは独りの時間でしかなく、かといって集団の中にいても私だけ透明な壁で隔離されていて、取り残されている感覚に陥ってしまう。



皮肉を言うほど頭が回るわけではないし、面白おかしく話せるほどの話術を持っているわけでもないため、他人に言おうにも相手がいい気分で聞ける話ではないため、ここに綴ったのである。



しかしここまで書いていても、自分のことを嫌になったり、嫌いになったり、ダメな人間なのだと悲観したりといった感情が出てこないのが不思議だ。むしろ誇らしく思う。

そういった意味では自分の失敗や過ちを全て他人や環境に結びつけることのできる私はハッピーな人間であるのだろう。