沈没

気づけば周りにばっか気をとられている

 

溺れそうなのに

うまく泳ぐことを考えている

 

今必要なことはうまく泳ぐこと

じゃなくて

 

沈まないように

体力がなくなってしまわないように

 

残された少しの体力で

体勢を整えること

 

 

わかってるはずなのに

みんなが先に行ってしまうのが怖くて

なかなか素直にその場に止まることができない

溺れたまま泳がなきゃ泳がなきゃと

バシャバシャと水面を叩く

叩けば叩くほど

体力はなくなっていき

下へ下へと沈んでいく

その間にみんなはまた先へ進んでく

 

誰か助けて…

 

 

 

誰も余裕な人はいないはず

みんなもがいてやっとの思いで

少しずつ前へ

きっとそう

 

 

大丈夫。大丈夫。

明日はもっと大丈夫。

 

明日から。

大丈夫。大丈夫。

 

笑えないけど

笑いたいけど

泣いてるけど

 

泣きながら

駄々こねながら

それでも前へ