この季節になると流れるこの曲に
なんともおもったことがなかった。
英語をある程度理解して
彼氏との素敵なクリスマスを経験して
彼氏との別れを経験した
そして独りの寂しさを体感している
今だから、
この曲が言いたいことが少しわかる気がする。
彼との思い出は私の生活圏内の至るところにあって、毎日会っていたあの場所を毎日通っている。
私と私と過ごした思い出の場所に彼はもういない。
彼がここに現れることはもうない。
それは救いであるとも思うが、彼をズルいと思うこともある。
彼と顔を合わせることがあったらきっともっと辛いだろう。
しかし、私は思い出の地に足を踏み入れる度、毎日毎日あの時のことを思い出す。
彼はそんな苦しみを味わうことがないのに。
彼は私のことを覚えているのだろうか…
あの場所のことを思い出すことはあるのだろうか…
彼との思い出は良いことばかりではなかったはずだが、思い出すものはいつも私が笑っていた。
いつもはそこで感傷的な気分になって終わるのだが、今回は忘れていた自分の想いを思い出した。
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別れを切り出したのは私からだった。
彼は少し遠い故郷に帰ることになり、付き合い続けていたら、彼と会える頻度が減るようになる。
幸い彼は社交的で女性の心配は要らないような人だったため、彼が私との関係を続けることより、他の女性と新しい関係性を築くほうが良いと考えたのだ。
あの頃はこう思っていた。
これが彼が幸せになるための最善だと思っていた。
私はそんな別れの理由を忘れていた。
彼を一番に想い、彼には本気で幸せになってほしいとねがったという一番大切なことに。
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彼を自分の手で幸せにする責任を放棄したのは私だ。
自分に遠くにいる彼を支えるほどの力がないと諦めたのは私。
彼は私になにも言わなかった。
私が全て決めたんだ。
自分のことより彼が誰かと健やかに生きながらえる未来を選んだ。
今は思い出ではなく、彼の幸せを願おうではないか。
彼が今日もどこかで生きていればそれでいい。
泣いたり、笑ったり、怒ったり、落ち込んだりしながら生きていることを願おう。
そして、
彼のことを想い出しながら苦しみながらゆっくり思い出を文庫本サイズにして、持っていこう。
次の場所へ。
end