追いかけるあの人と躁鬱と私

私の誕生日に通話して以来話してなかった追いかけているあの人と通話をした。

彼は私が彼の誕生日に渡したノンカフェインのコーヒー、私は缶の翆ジンをセット。流行りの曲が廃れちゃったから、コーヒーを送った理由なんて思い出してくれることもないだろうなぁなんてあえてハイボールは選ばなかった。

でも、半年ぶりくらいに話す彼は前と変わらず暖かくて、半年で冷めてきた自分の熱を一気に取り戻した時間だった。相変わらず距離感のあるお互いの呼び方にほっとした。

 

彼の近況、バイト掛け持ちで夜ネタ合わせするから休みや休憩が全く取れていないこと、養成所が楽しいこと、上手く結果が出ていた人と解散して、選抜クラスと3回戦まで勝ち上がった経歴と周りから一身に浴びてた高い評価を捨てて、末長く続けていきたいと思える人とコンビを組んだこと、これからその人と新しい方向に進んでいくことを話してくれた。

 

私の近況、昇格したこと、昇格してから少し躁鬱っぽくなってきて、ここ2ヶ月くらいあまり頑張れてないこと、人に優しくなれないことなど、ありのままを話した。彼は優しくて頑張ったことを認めてくれて、頑張れない私も肯定してくれた。

 

私のマイナスを肯定してくれるのも、心配してくれたのも嬉しかったけど、それよりも何よりも、私も大切にしたいと思っている価値観を彼は迷いなく実行して、生き生きと活躍してる姿が励みになった。

 

日常から物を生み出すのだから欲望から創作することは悪いことじゃないとか、結果が出る日よりも出ない日の方が多いから、出ない日の過ごし方を大切にしたいと彼は言って、あ、それ私も。調子に乗れた日にちゃんと結果を出せるように乗れない日の過ごし方も気をつけてきてると話を挟む。彼は気持ち良さそうに挟んだ話を聞いてくれる。こんなことで、私が信じてやってきたことも無駄ではなかったのかなと思える。

彼は今の結果にこだわるよりも長く続く未来のためにと、今は結果を出さずに一度落ちることを選択した。周りはどよめいたとしても、それでうろたえず、苦しくても自分のすべき方へ進む。そのまっすぐな元気さが眩しくて、当初の私の志が少し思い出された気がした。

 

彼は他人を洗脳ができる気がする。それを言うと、俺もニコニコ~としながら相手を操作みたいなんできる気がするんだけどしないでおくわなんて返されて、結構ハッとした。私は営業で何を得たかったんだろうと改めて顧みるきっかけになった。私の想像してた営業マンは客をおだててニコニコしてて、気付いたら物を買わせてるような狂気じみた優しさを持つ人。掌で踊るフリして踊らせる足の浮いたピエロのような身軽さ。今の私はどうだろうか。言い負けないように必死で真面目で地面にめり込んでいくように重い。大切なのは納得とか商材とか信頼とかじゃなく、可愛くおだてて気持ちよく取ることで、おねだりが苦手な自分が将来何かをお願いする時に、相手が快く引き受けてくれるように今を挑戦しているんだ。

彼の前向きな努力と結果にいつも私は奮い立つ。彼は事実や結果よりも過程が綺麗で、結果をしっかりついてこさせる。彼が出す結果を見るといつも私も彼に遅れたくないと思えるようになる。結果がついてくるような前向きな努力をしたいと思えるようになる。考えたくなる。行動したくなる。走り出したくなる。

考えると考えの先を考えてくれて、その先を私も考えて、そこに止まることなんてなくて、一人より先のところまで考えることができる。そして、自分が今までやってきたことが、すばらしく考えて行動してきたかのように自分を肯定され・してあげることができる。

頑張ってとか、頑張らなくていいとか、頑張ってきたとか、俺は頑張ってるとか、そんなんじゃなくて、気付いたら洗脳されてるから何かは解らないけど、でもいつか、何をかけてくれたのかを分かりたいと思える温かい何か。

 

行動よりも考え方を褒められたいのは、私にとっては行動は脳の伝達でしかないから。もっと奥に触らないと分泌されない何かを出さないと、今ここで全てが終わってしまいそうだから、外気に触れないところまで愛。

 

そろそろ次へ進めそうかいすずめちゃん。

舌を切られたとしても走れるときに三段飛ばしで駆け上がれ。心拍数なんて早くていいから血が騒いでいるうちに熱を上げてそのままかっ飛ばしちゃえ。そう、うつ、走、打つ、