哀愁を愛しゅう。

好きな人の友達と同居を始めた。最初は少し不安もあったが、今は凄く楽しく過ごしている。

その友達Pは元々いた北海道に彼女がいるにもかかわらず毎日渋谷でナンパしている。

逆に、毎日ナンパしてるだけあって、性格は人懐っこいし、好きな人とは対極的にめちゃくちゃ話に付き合ってくれるタイプだから、話し始めるとずっと止まらなくなって気付いたら4時間以上ぶっ通しで話してることが余裕である。

倫理的な問題はあるのかもしれないが、私の辞書にも倫理という言葉はないので、その観点からは彼を見ていない。私から見ると彼はめちゃくちゃ良い奴だ。好きにはならないというか、そこは向こうも配慮してくれているようで、私と私の好きな人をくっつけようと手伝ってくれてる。私の恋愛相談を結構しっかり聞いてくれるし、というか、私が上げるトピックに毎回ちゃんと考えて答えてくれる。

私が元気ないと元気出してって言ってくれるし、それでも元気出ないときは外に引っ張り出してくれて歩きながらたくさんボケてくれる。いつもいろんな気持ちを受け取らせてくれて、思わず笑みがこぼれてしまう。

元気そうに笑うとホッとしたように良かったと言ってくれるし、やかましいほどご機嫌なときも穏やかそうに喜んでくれる。

誰かの機嫌を気にしたことは山ほどあったけど、自分の機嫌をこんなに気にして行動を起こしてくれることは初めてで、自分を開示して知ってもいいと思ってくれるのが凄く嬉しい。

 

カウンセラーの講習で自己開示をしてそれに仲間からコメントをもらうという授業があって、自分は多面性があり、嫌な自分を都度変えてきた。傷つきやすいがその分相手に寄り添えるから結局自分は最高だと発表した。コメントをくれたのはあまり関わってないと思っていたおじさんとなんとなく孤立してそうに見えたから声をかけたおばさん。おじさんは、ネガティブな面を変えることが出来てすごい、そうやって自分と向き合ってきたから僕の気持ちにスッと入ってきて言いたい言葉を心地よく見つけることができるんだとおもうと言ってくれた。

おばさんは、一番を積極的に発言してくれたり、積極的に相手を想える強い部分と同時に、どこかぽつんとしてる悲しい背中が見えるときがあって、その背中にぎゅって抱きしめたくなる時があるって言ってくれた。

私の強さはネガティブからできてるから、全ての面に悲しみが含まれている。(どうせ私のことなんて誰も興味がないだろうから)面白い体験談をたくさん用意してどうにか楽しく会話をしよう。相手にたくさん質問してあげよう。(どうせ私と話すのは疲れるだろうから)一人で会話を完結できるように、相手は相槌だけで済むように、ラジオのようにツラツラと話せるようになろう。(どうせ私といるだけじゃ楽しませられないだろうから)デートスポットや話が弾みそうな場所を調べよう。(どうせ私の存在なんかが癒しになる人なんていないだろうから)マッサージを極めよう、相手に気持ちよくなってもらえるように研究しよう。(どうせそのままの私じゃ愛されないだろうから)自分から愛そう、可愛くあざとく自分から積極的にアプローチしよう。

 

だから、知ってくれたのが、知ろうとしてくれたのが、人生でたぶん初めて、股を開かなくても私には生きる価値があると言ってもらえているようで、号泣するほど嬉しかったんです。