お父さん

小学生の頃の作文でも書いたことない私のお父さんについて語ろうと思う。

 

キッカケはこのGW。

私は転職をして遊具の販売をする仕事に就いた。普段は本社でデスクワークしたり打ち合わせや提案の手伝いをしているが、GWだけは繁忙期に関わらず人員不足で、直営店の遊園施設のスタッフとして遊具の運営をしなきゃいけないことになった。

で、たまたまお父さんが数年前に他施設で同じ遊具の運営スタッフを経験したことがあって、人が足らないから出てもらうことになった。

 

実家からその現場までは電車で2時間半くらいかかるところで、前のりして3日間ホステルに泊まりながらの出勤。

 

お父さんとそんなに関わったことがない。お母さんとは会ってる間ずっとべったり離れないほど、ずーっと話を聞いてもらってるけど、お父さんはいても横で一人でテレビ見ていて話に入ってくることはほとんどない。

昔からお母さんはお父さんへの小言が多くて、私から見てもいつも不器用な姿ばかり見ていたからあまり良い印象もなく、悪い人ではないけど、積極的に関わりたいと思うほどではなかった。

仲が悪いとかではなかったから、送り迎えしてもらったり、お母さんがお風呂に入ってくる間に晩酌を付き合ってもらったりはしていた。お風呂から戻ってきたらまたお母さんと話すのだけど。

 

初めてお父さんと二人で泊まって、二人でご飯を食べて、一緒に協力しながら働いて、長時間一緒にいて、知らないお父さんを見ることができた。

複雑な宿の自動チェックインを他人の分も率先して声をかけて手伝ってあげる姿とか、面倒な仕事や力仕事などを率先してやる姿とか、指示を理解するのが早くてコツを掴むと意外と器用に動いている姿とか、電車乗るときは私に端を譲ってくれたり飲食店ではソファ席をゆずってくれたりする姿とか、宿の場所や、駅の乗り換えを先に調べておいてくれていて携帯見ずに連れてってくれる姿とか、周辺で行けそうなご飯やさんを調べておいてくれるのに私の意見があればそっちを優先してくれる姿とか、めっちゃくちゃ疲れてるのにイヤイヤでマイナスな言葉を使わないでくれる姿とか、今まで見たことないカッコいいお父さんを見ることができた。

 

労働自体は3日間9時から19時くらいまででハードだった。でも、いや、だからこそ、悪くなかったのかなって思う。

得るものはあったなぁとおもう。

23才(もうすぐ24才)にしてやっとお父さんのことを本当の意味で知ることができた気がする。

今まで見たことのないお父さんの感情や思想、歩んできた道のり、、、

人間らしさみたいなものが。