彼へ

今日、重い口を開く。...開こうと思ってる。いや、開かなきゃいけないと思ってる。気乗りしないほどだから内容を整理したくて、予行練習として手紙をここに書く。

 

君へ。

まず、今年の夏から長い間ご贔屓にしてくれてありがとう。仕事で辛いときからずっとそばにいてくれて、優しく寄り添ってくれて、たくさん救われてきました。最近、私の君に対する情緒が不安定でごめんなさい。

反論や違うと思う部分もあるかもしれないけどとりあえず私の溜まってた想いを聞いてください。

正直、元々、私は君のことなんて好きじゃなかった。すきになっちゃいけないと思ってたし、君がいなくても悲しまないようにバリアを張りながら関わってきた。君もそうだったと思う。でも、4ヵ月目にさしかかるほど長期間一緒にいて、じわじわとバリアが剥がれていってしまった。

最初は君が私を好きじゃなくても居心地がいいからこれでいいやとおもっていたけど、最近は少し強欲になってきてしまって、君の男友達に結構本気で嫉妬してしまいました。

私の機嫌が悪かったのは、そのせいです。君の親友は君から好かれてるのが目に見えるのに私はどうなんだろうって。

今まで何度かすきって言ってくれたことがあったけど、君はデレたりするのが得意なタイプではないから、なかなか素直にそのまま受けとることができなかった。これは私のひねくれた性格も悪いと思うのだけど、「このすきって言葉は気持ちいいって意味かな」とか、「このすきって都合がいいって意味かな」とか、「このすきってとりあえず女にはこれを言っておけばいいやって思って言ったのかな」とか、そんな風に心のなかで変換しながらモヤモヤを溜め込みながら作り笑顔で満足そうな顔をしてた。

そういうときもあったと思うし、そうじゃなく思ってくれたときもあったかなとは思うけど、君は気持ちよくなった後にただ「すき」と言うだけだったから、自惚れることができなかった。嘘でも言ってくれたその言葉でちゃんと騙されることができたらどれだけ幸せだろう、君の細かい言動が気にならないほど盲目になれれば、裏切られて傷がついたとしても裏切られるまで信じ続けられれば...と思う自分もいるのに、保守的な自分がそれを許さなくて自分を嫌いになったりする。

 

そんなこんなでも今まではそんな気持ちを閉じ込めてどうにかできてきてた。でも、君の友達が東京にきて、三人で遊ぶことが増えて、君がいつもより楽しそうな顔で笑ってたり、友達が呼んだら君がどこへでも駆けつけたりしてて、好きな人にはするのに私にはしないのかぁとか色々くだらないことを気にして凹んで元々好かれたいなんて思ってなかったはずなのに、いざ好かれてないとなるとどうしようもなく悲しくなってしまった。

 

そんなことがあり、実家に帰って電車で1時間半考えて、いろんな人と話して、お母さんに君の相談して、2日間君のことばかり考えて、君にLINEで連絡してもらえて、後天的な一時のイライラが収まって、君を諦められないからこんだけ悩んでるんだなって気付いて、今なら邪気なく君と話せると思ったから今日の夜、勇気を出して君とちゃんと話そうと思ったの。

君との関係を変えたい訳ではなくて、君を変えたい訳でもなくて、ただ知ってほしかったし、君とこのままの関係を続けるために必要だとおもった。

この話が終わったら、いつもの日本語が話せない私たちに戻ろう。