2018/8/25の録音を聞いて

今のなんてことない気分に合う音楽がなくて、ふと昔の録音を聞き返していた。

ふと目に留まった2018/8/25と書かれた録音。若い声の私の声と彼氏になりたての元カレの声。私の声は今は出ない透き通った無邪気な彼といるときにしか出ない声。話題はコロコロと変わって思ったことが数秒もせずに声に乗ってる。キャッキャうふふとイチャイチャしたとおもったら急に真面目に話しだすし、話してる途中で歌いだす。その時の私には全て瞬時についてきてくれる彼の凄さにも優しさにも気付いてなくて、聞き返した彼の声は記憶よりもずいぶん甘くて優しくて、彼の声をまともに聞いてすらいなかったことに気づく。そういえば彼の口癖なんて今じゃ完全に忘れていたなぁとか、薄暗い部屋、わざわざ買ってくれた二人がけのソファ、深夜のコンビニで二人で買ったギリギリ飲みきれない量の缶チューハイとお酒に合うアイス、ひまわりの約束と恋しチャイナタウン、ぬいぐるみ、部屋の隅に積まれた彼が洗っておいてくれた大量の私の服、自己啓発本や漫画、トレーニングマシーンの下に箱で置いてあるエッチなグッズ、腐りかけの調味料、壁にかかってるアイドルのタオルやポスター、ボロボロのサンダル、湿った柔軟剤とイカの混ざった匂い、優しい目をした彼、幸せそうな私。

録音を聞き返すと、思い出すものも、今になって初めて気付くことも山ほどあって、その時もたくさん感謝はしてたけど、それでも見えてない優しさで溢れてた。そんな素敵な彼に対して今まで本当に酷い仕打ちばかりしていたなぁと改めて反省する。幸せは目の前にあったのに幸せから目を反らして傷ついて傷付けた。

きっとそれを思い出させるために第二の私が今の私に録音を聞かせたんだとおもう。きっとまた大切な人の大切さを見失いそうになってるから。大切にしてくれていることにも気づけなくなりそうだったから。

過去を活かさないと報われない。優しい私に関わってきてくれた人たちの屍。私が彼らを幸せにできたかとか、与えてもらったぶん返すことができたかとか思い返すと圧倒的にもらった愛のほうが大きくて多くて、彼らはあれこれ凄くて、私はまだまだちっぽけで。私はそんな大事なことにも失ってからしか気付けない大馬鹿者で。

今居てくれてる人だけでもちゃんと今を大事にしたいなと、改めて気付かせてくれたのと同時に、あの頃の無邪気に笑う私はもういなくて今の自分はもう「大学生」ではないのだと青春の終わった烙印を押された気分になった。

そんなこともこんなことも、見返さなきゃ思い出せないから、未来の自分のためにも思い出を記録に残すことは私にとってすごくすごく重要なこと。

目を凝らして君を見てなきゃ、大事なところを見逃してしまう。見えなくなった時こそ特に探さなくなってしまうから。

そんなとき君はなんて言うのかな。次はそんなことがあっても乗り越えていけるといいな。そう思える私は幸せ者だな。今までたくさん愛されて愛して救われてきたんだな。また会えたらその時はちゃんとお礼が出来るといいな。その人たちの世界が少しでも明るくなればいいな。そのためにお仕事頑張りたいかもしれないな。私の頑張ってる姿で君も頑張りたいと思ってくれるといいな。

 

明日もキラキラしますように。